安曇野ちひろ美術館 内覧会報告

松川村観光協会

2022年03月10日 11:53

先日、春の展示会開催に先駆けて安曇野ちひろ美術館で内覧会が行われました。

安曇野ちひろ美術館は3月1日より開館しています! 3月中は、閉館時間が午後4時になっていますので、ご来館の際はお気をつけください。

今回の展覧会は「ちひろが描いた映画と音楽」「ちひろ美術館コレクション わたしたちは集い、歌い、踊る」の二本立て。


ちひろさんが好きだった映画と音楽を紹介するとともに、1960年代のちひろさんの絵本表現を映画音楽との関わりから読み解く展示になっています。


道で踊るカーレン『あかいくつ』(偕成社)より1968年 の作品を取り上げて、構図の説明や映像効果を絵本の中でどう表現しているのかを丁寧に説明していただきました。
スカートがふんわりと膨らむ様を、高いところから見下ろす「ふかん」というテクニックを取り入れて描いているというこの作品は、少女の軽やかな雰囲気が効果的に表現されてます。


映画の「フレームイン」という手法を取り入れた作品では、左から中央に白鳥が描かれることで、右の画面の王子から白鳥へと視点が移り、白鳥がフレームに入ってくるような動きを感じられるような映像効果が生まれています。
作品の隣に手法の説明がされているので、ちひろさんのテクニックを読み解くことができる展示になっています。
他にもちひろさんが集めたスクラップ、映画雑誌、レコードなども展示されており、BGMが流れる会場で鑑賞できたりと、ちひろさんの世界観を堪能できる展示内容になっていました!
とっても見ごたえがあるので、じっくりゆっくり鑑賞してみてください。

ちひろ美術館コレクションでは、世界各国の絵本画家さんが描いた心弾む作品がたくさん展示してあります。


荒井良二さんが2003年に安曇野ちひろ美術館で開催した個展のために滞在していた時に制作されたインスタレーションが展示してあります。
「まるで僕が、塔になった気分でつくりましたよ。」というコメントと共に、絵本から飛び出したような、カラフルで楽しい、ダイナミックな空間が広がっています。


スズキコージさんは音楽をかけながら制作するというエピソードを交えながら、やまのディスコティック 2013年 という作品の紹介もしていただきました。
高揚感があふれ、楽しい気持ちにさせてくれる作品をたくさん鑑賞することができました。
今だからこそ、集うことの尊さ、歌い、踊ることのよろこびを見つめられる、そんなコレクション展でした!

5月29日まで開催していますので、ぜひ足をお運びください。

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